だって、キミが好きだから。
2度目の告白
萌奈に強引に誘われて参加したカラオケで、琉衣はずっと不機嫌そうだった。
本当は来たくなかったんじゃないかな?
あたしを連れ出してカラオケを出ちゃうし。
本当は早く家に帰りたかったんだよね?
だから『帰りたい?』って聞かれて、『帰りたくない』って素直な気持ちを言えなかった。
真冬の風は冷たいのに、琉衣に掴まれた腕はものすごく熱い。
アオ君に肩を抱かれた時はかなり嫌だったけど、琉衣が相手だと全然違う。
ドキドキが止まらないよ。
「俺も……どっちでもいい」
琉衣はあたしの目を見ずに、そっぽを向いたままつぶやいた。
今日の琉衣は本当に変だ。
ずっと目を合わせてくれない。
合ってもすぐにそらされちゃうし、何か気に障るようなことをしちゃったのかな。
『すっげームカついてる』って言ってたし、知らず知らずの内に何かしちゃったのかもしれない。
でも……さっきのカラオケでの言葉は何だったんだろう。
ただ、あたしを守ってくれただけ?