だって、キミが好きだから。
クレープくらい自分で買えるし。
「男はさ……好きな女にカッコ付けたい生き物なんだよ」
「……っ!」
す、好きな女って……。
たまらずに琉衣の横顔を見上げる。
すると、横目に目が合った。
心なしか、琉衣の顔が赤いような……。
「見んな、バカ」
「ごご、ごめん……っ」
スネたような口調で言われ、パッと顔をそらされた。
なんだか体が熱い。
ダメだって思うのに、琉衣のことを意識してしまう。
ちょっととんがった雰囲気とかハデな外見とか、苦手だったはずなのに琉衣だけはなんか違う。
「俺、今まで女にかなりいい加減だったけど……菜花だけは何となく違うっつーか。正直、振られた時はすぐ諦められるだろって思ってたけど」
真剣な琉衣の声にドキンドキンと胸が高鳴る。
「さっきアオと仲良く話してんの見て、かなりムカついた」