初恋の行く末


自宅に着いて二人座るには少し狭いローチェストに向かい合わせに座った。

山中さんの顔が近い!

たこ焼きを焼きながら彼女が

「今たこ焼き焼いてるよ。小林さん結構食べれる?」

と言って真剣にたこ焼きを転がしている。
可愛いなぁ

そんな彼女を見て抱き締めてしまいたくなった。


「うん。夕飯食べに行こうと思ってたから腹結構すいてる」

平然を装いながら会話を進める。

「良かった。間に合って」

彼女はにっこり笑いながら俺を見つめる

「誘ってくれて嬉しいよ。一人で外食するところだったから」

彼女の笑顔を見て何故か友美の顔も浮かんだ。

あの後友美どうしたんだろ?

そういえば俺友美に付き合ってくれと言ったんだ。

友美からOKの返事が来たら俺はどうするんだ?

山中さんと会うのを止めるのか?

そう考えたら胸が締め付けられた。


「ごめんね。仕事忙しいのに。後で手伝うからして欲しい事があったら何でも言って」

やっぱり彼女とは終わりにする事は出来ない。

じゃあ二股するのか?

俺二人同時に大事にして行くつもりなのか?

「丁度、休憩しようと思ってたし後でゆっくりやるから大丈夫。それより、たこ焼き、そろそろじゃない?」

彼女の言葉よりも二人の今後の事を考えてしまっていた。

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