初恋の行く末


コンビニを出て携帯の地図を見ながら歩き出すと翔が
「言いにくかったら言わなくていいけど、何の病院?」
と聞いてきた。

きた!いよいよだ

「産婦人科。生理が遅れてて心配で。ここ名医みたい」

そう言ったら翔はかなり焦って

「え!?もしかして妊娠とか」

「まだわからない。違う病気かもしれないし」

大丈夫。今の所ボロは出ていない。

実際ストレスからか生理は遅れている。

「何でもないといいけど」

心配そうに翔は言いながら私の肩を抱く。

その優しさが胸に刺さり痛かった。

ごめんなさい。演技なの

「うん。心配してくれて有難う」

嘘がバレないかヒヤヒヤしながら病院へと向かった。


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