初恋の行く末


あれから10分ほど待ったのち美保子が乗るバスは出発をした。

予めスマホでバス時刻は確認したので待っている間にスーツケースをコインロッカーに預け入れてきた。

これで身動きがとれる。


バスの行き先は"加賀谷営業所行き"

確認して急いでタクシーに乗り込みバスを追ってもらう。

バスは街中を離れて住宅街へと進んでいく。

美保子は住宅街というよりは工場地帯でバスを降りた。

俺も急いでタクシーを止めてもらい美保子の後をつける。

美保子は工場が立ち並ぶ方向に歩いていく。

俺も見失わないように周りの景色をチェックしながら歩く。

工場が多いけど脇道に行ったら古びたラブホテルが意外にあるな。

工場だけでなくマンションや病院、お店もある地域だ。

本当こんな場所に一体何の用事があるんだ?

美保子に対しての疑惑が更に高まった。

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