初恋の行く末


美保子を家に送り届けた後自宅に着いてまずはシャワーを浴びた。

今後の事をまず考えないといけないので今日の事を整理して今何をするのかを決めないとならない。

今日起きた事を箇条書きにすると

美保子の後をつけたら同じ場所にまた高橋がいた。2人が続いていた可能性は高い。

美保子が生理が遅れていると産婦人科へ妊娠発覚。俺の子供の可能性はかなり高い

高橋の事もあり美保子と結婚に踏み切れない
情けない男の確率100%
こうしてまとめてみると俺大事な事本当に聞けない奴だな。

俺が長々と考えている間にお腹の子は育っていく。

父親になるか、ならないかそんなのもう決まっている。

俺に足りないのは受け入れる勇気だ。

自分にカツを入れて高橋に久しぶりに連絡を入れた。
「もしもし?今大丈夫?」

普段はコール音結構鳴らしてもなかなか出ないのに今日は早く電話に出た。

「おー小林久しぶり!元気だった?」

相変わらずいつも明るい声のトーンだ。

「まぁな。そういえば友美から入籍したって聞いたけど」

と言ったら

「最近な。子供も出来たし頑張らないとな」

明るく答えてはいたけど声のトーンは低かった。

嬉しくはないのか?

「びっくりしたよ!おめでとう!それで近々お祝いも兼ねて会いたいんだけどいつ頃会える?」

と聞くと

「マジ!やった!ありがとう!小林。子供出来ると色々物要りで」

と喜んだ。

物要りかぁ~

金額多めだな。

「俺平日だと今週か来週までなら仕事定時で終わりそうなんだけど高橋はどう?」

俺の決心が鈍らないうちに出来れば早く会いたかった。

「そうだな。来週かな」

良かった。

「いつなら大丈夫?」

そう聞くと

「来週ならいつでもいいよ。場所はいつもの散歩道?」

高橋と会う時はいつもあのスナックが定番だ。

「じゃあ月曜日にしよう。場所は散歩道で。あそこチャージ取られないし安いし落ち着くんだよな」

美保子と初めて会った場所だ。

場所を変えてとも思ったけど色々語るにはここが一番だ。

「了解。仕事終わったらすぐ行くから、ゆっくり飲んでて」

月曜日に真実が聞ける。

「多分俺定時だから早めに着いて飲んでるよ。じゃあ月曜日な」

電話を切って一旦深呼吸をした。

今日は色々あって疲れたから早く寝よう。

早々と寝る準備をして布団に潜りこんだ。
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