初恋の行く末
高橋から連絡が来なくなって1ヶ月以上過ぎていた。

さすがに、こんなに長い間放置されると幸せだった妄想の時間も不安へと変化をする。

私は期待していたのだ。1日だけで良いなんて嘘だ。
本当はまた会いたい。


あの日積極的に誘ってしまったから嫌われてしまったかもしれない。

もう彼から連絡が来ないかもしれない。

そう思うとたまらず家を飛び出してしまった。


気が付くと高橋の家の近くまでの地下鉄駅までの切符を買い乗車していた。


地下鉄内を何気なく見ていたら2メートル先に高橋と見覚えのある女性が親しげに話している姿が目に入った。


あれは彼女!?
そばにいって確認したい衝動に駆られたが必死に抑えて取り敢えず降りる先の前の駅で降りようとしたら高橋たちも一緒に降りてきた。

高橋と目が合った。

高橋の表情は一瞬"まずい""というような顔をしたが私を無視して改札口へと二人で進んでいった。

私は、しばらくその場を動く事ができなかった。





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