初恋の行く末
高橋と女性の姿が頭から離れてくれなくて気がつけば古びたスナックに一人で入ってしまっていた。


どこでもいい。忘れてしまいたかった。


入ったスナックはカウンター席があるだけの狭い店内で照明がついているものの薄暗く不思議と落ち着ける感じがした。


カウンターの端の席には男性が一人座っていた。
離れて座るのも寂しくて隣に座った。
「隣いいですか?」
「いいですよ」
にっこり笑って男は言った。

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