初恋の行く末
現実 美保子編
今私は自宅から2時間離れた実家に向かう為にJRに乗車している。
急に思い立ち準備をし慌てて実家に連絡を入れた。
実家に帰るのは半年ぶり。一人暮らしをしたばかりは寂しかったけど今は年末年始ぐらいしか帰宅しない。
久しぶりに帰ると言ったら私が好きなすき焼きを用意して待っていると喜んでいた。
たまに帰ると大歓迎ぶりで楽できるからいい。
実家に到着は夜になる予定。
明日は日曜日だから久しぶりにゆっくり過ごそうと思う。
翔にはメールで実家に帰ると伝えただけだった。
彼からの返信は"楽しんできてね"
とだけ今日翔が何をしているかは知らない。
電話してみようかと思ったけど何故か出来ない私がいた。
翔が私との将来をどう考えているのかを聞くのが怖かったし現実を受け入れたくない私もいた。
産むか諦めるどっちも選べない。
翔とはずっと付き合っていきたいけど、まだ母親になる勇気がない。
諦めるなんてもっと怖い。
結婚とかも、いつかはと思っていたけどリアルに考えていなかった。
早々に答えを出さないといけないけど今は過去の精算をしようと思う。
そこから未来の答えが出るかも知れない。