初恋の行く末
久しぶりにゆっくり寝れて清々しい朝を迎える事が出来た。

母親が作ってくれた朝食を食べてリビングで少しくつろいでから目的の部屋の片付けに取りかかった。


自分の部屋を片付けていたら昔よく読んでいた恋愛漫画のヒーローのポスターとかが出てきた。

懐かしい。でも今はヒーローなんてどうでも良い。

リアルな彼氏と今の現実を見てハマれない自分がいた。

昔よく読んでいた雑誌と単行本を整理した。

本を整理した後で昔のアルバム何冊かに手を伸ばした。
これは中学時代の写真で高橋専用アルバムだ。

球技大会や遠足の写真など沢山出てきた。

懐かしかったけど、もうドキドキしない。

久しぶりに見た写真は色褪せて見えた。

良かった。私の中でちゃんと過去になってる。

高橋専用アルバムも処分した。

その他高橋との思い出の品も合わせて処分した。

もう少し感傷に浸るかなと思っていたけど意外に淡々としてる自分に驚いた。

片付けしている間、翔との出会いから今までを思い出していた。

翔の笑った顔、翔の暖かな温もり、私を撫でる優しい手。一つ一つ思い出すたび胸がキュンとなった。


あぁ、私気付いてないだけで高橋よりも翔の事のほうが好きになっていたんだな。

もっと早く分かっていたら翔を傷つける事なかったのかな?

翔の事を思ったら涙がこぼれた。


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