初恋の行く末
美保子が家を出ていった後、今後どうしたら良いか、ぼんやり考えながら身支度を整え会社に向かった。
幸い仕事量は沢山あるので余計な事を考える隙がない。
助かった。
時間があると美保子の事とか結婚の事など不安で色々と考えてしまうから今日は仕事に没頭したかった。
仕事量が沢山あるおかげでこなす事に集中出来て気付けば深夜になっていた。
さすがに疲れた。
「んー」
大きく伸びをして自販機で買った甘いミルクティで疲れを癒す。
仕事終了時に飲むのが俺の至福の時。
ミルクティを飲み終えたら帰り支度を済ませ会社を後にしコンビニで弁当を買い家路に向かう。
今日は仕事かなり頑張ったな。
そういえば美保子、職場に間に合ったんだろうか?
今美保子何をしてるんだろう?
最後の泣き顔はいったいどんな意味が…
帰宅途中、うっかり美保子の事を考えてしまい慌てて打ち消した。
彼女に会いたくなってしまったけど"破局"という言葉が頭に浮かんで不安で連絡をとることが出来なかった。
俺恋愛では超マイナス思考なのかもしれない。
やっと自宅に帰りコンビニの弁当を急いで駆け込み寝る準備をして早々に布団に潜りこんだ。
疲れていたからすぐ眠りにはついたけど朝早く目覚めてしまい困った。
朝一習慣でスマホのメールをチェックしてしまい美保子からの連絡がなくホッとしている自分と寂しい自分がいた。
まだ結末を知りたくはない。
美保子との明るい未来だったら最高だけどあの涙を見たらまさか終わりと思ってしまう自分もいる。
「いけない、いけない」
自分の頬を両手で叩きハッパをかけた。
まだ終わりかどうかなんて分からない。
たとえ別れを告げられたとしても何度でも話し合おう。
可能性はあるはずだ。
と思い直した。