初恋の行く末
「あ、あの洋服借りてしまってどうも有難う。昨日飲み過ぎてしまって記憶が曖昧なんだけど私昨日吐いたかな?」


本当は吐いたかどうかも不明だけど消えた服の消息を知りたくて聞いてみた。

すると彼はため息をつき私にこう言った。


「大変だったよ。タクシー乗車中に吐きそうとか言って何度も吐いて服も汚れたし。今度から強い酒は控える事」


やはり想像してた通りだった。

迷惑かけてごめんなさい。

「もしかして私の服とか洗ってくれてた?」


「今乾燥機を掛けてるから一時間位で乾くと思うよ」

介抱してくれて洗濯まで、本当いい人だ。


「迷惑かけてごめんなさい」

なんて言っていいか分からず謝る事しか出来なかった。


「迷惑なんて俺はむしろ、この事がきっかけで二人の関係が深まったし嬉しいよ。これからもよろしく」


そう言って又私にキスをした。








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