初恋の行く末

彼女の名前は山中 美保子２７歳。俺と同じ歳。の割にすごく幼く見える。
｢ここのスナックにはよく来るの？｣

このお店に女性なんて滅多に来ないから来店理由に興味があって聞いてみた。


｢ううん。初めて。普段はスナックには行かないけど今日は日常を忘れたくて入ってみたの。意外と暗くて落ち着くね｣


そう言うと彼女はいきなり強めのカクテルを一気に飲み干した。


｢だ、大丈夫？｣

そうとう嫌な事があったんだという事はわかった。でも初対面相手に強い酒を煽るように飲むなんてスキがありすぎる。


このまま、お持ち帰りされたらどうするんだ？

危なっかしいな。
呆れる半面、つい助けてしまいたくなる。


｢大丈夫、大丈夫｣


そう言うと彼女はまたさらに強いカクテルを追加し一気に飲み干した。