初恋の行く末

彼の目線

朝食を食べ終わると彼女は持ちかえった仕事があるから帰ると言った。


彼女がどこに住んでいるか知りたくて車で送って行くと言ったら断られてしまったので今回は諦める事にした。


彼女が帰って一気に疲れが出てきた。


「あーつ、疲れた」

眠気覚ましに珈琲を飲みながら大きく伸びをした。


彼女が帰るまで俺はずっと嘘をついていた。


付き合う事にはなっていないのに彼氏になったという振る舞いを彼女にしていた。


幸いにも彼女は酔っていて記憶がないらしい。


覚えていないのも、どうかと思うが俺はこの状況を利用しようと思う。


このまま彼氏だという事にしてしまって願わくば本物の彼氏になれたらいいと思っている。


高橋と彼女の関係は正直どこまで進んでいたのかは不明だが奴には結婚を決めた女がいる。

そう簡単には別れはしないだろう。

奴に彼女がいたってショック受けてたしな。


今彼女はアイツを好きだろうけど既婚者になっても好きでいるかは分からない。

気持ちが冷めるかもしれない。

今は待っていようと思う。

俺と一緒にいる時間が長くなれば自然と気持ちが傾く事だってあるのだから

その時まで待とうと思う。


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