初恋の行く末
高橋と街中で待ち合わせしてカラオケボックスへと移動した。
部屋に着くなり高橋は
「急にごめんね」

と言ってきた。


「ううん。高橋に会いたかったし嬉しい」


私がそう言うと、すまなそうな顔をして

「実は話というのは予測がつくと思うけど俺彼女がいるんだ。黙っててごめん」

と謝ってきた。

分かってはいた事だけど本人の口から言われると辛い。


「この前地下鉄で見かけた人が彼女?」

どんな人か確認したかった。

「うん。大学から付き合い始めてる」

高橋の言葉が胸に突き刺さった。

こんなに長い間別れずに付き合い続けてる人がいるのがショックだった。


「そっか。でも私彼女がいても大丈夫だよ。高橋が暇な時に呼んでくれたら飛んでいくし会う時間少なくても大丈夫」


たまらず彼にこう言った。

「もう会うのは終わりにしよう。お互いに良くないよ」

辛そうな表情をしながら高橋は言う


「都合のいい女になってもいい。私の事好きじゃなくてもいい。ただ少しの時間だけでいい会いたい。お願い」


このまま終わってしまうのが嫌で必死に彼を引き留めた。
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