初恋の行く末
高橋とはイタリア料理を提供する居酒屋で待ち合わせをした。個室もあって暗がりで落ち着いた雰囲気のお店だ。


高橋がお店を探して予約しておいてくれた。

「こんばんは。お店すぐわかった?」

少し高めで優しい声。中学当時と変わらないな。
この声が好きだった。


「うん。地下鉄降りてすぐのビルだったから、分かりやすかったよ」


「良かった。俺もちょうど今着いたところ」

高橋はそう言って優しい笑顔を私に向けた。


今日の高橋はグレーのジャケットに黒のV字のシャツ、細身の黒のパンツ姿でお店の雰囲気と一緒で、とても素敵だった。





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