一番がいい!!〜番外編〜





駅には、まだ智哉たちは来てなかった。



「やっぱり、まだか!」



「女の子は、用意に時間がかかるから」



「遊実だって女の子じゃん!」



むしろ、知里より時間がかかりそうなんだけど…




「あたしは、早めに用意したいタイプ。

知里は、行く寸前まで迷うタイプだからね!」




……



「遊実ってさぁ…」



「ん?」



「言っていいのか、わからないけど…」


「え… なに?」


何を言われるか不安な様子。



「遊実に会えてよかった!」



チュッ


また、頭の上にキスを落とした。





女の子って、用意するのに時間がかかるから遅れても仕方ないって思ってる子が多い。

ひどい子なんて、遅れてきても謝りもしない。




あと、決めるのが遅い子が多い!



「こっちもいいなぁ、でもあっちも…」


で、結局いつもと同じ!



待つのが嫌なわけじゃない。


ただ、オレとは違う生き物を見てる感じがしてた。




それが当たり前だと思っていたのに、遊実は違う。


本当に可愛いと思うものにしか言わないし、用意に時間がかかるのを言い訳にはしない。


相手を待たせていたら、遅れてなくても謝る。




なんか、フツーのことなんだけどそれがオレには初めてのことばかり。




そんな女の子としか付き合ってこなかったのだと、自分を反省した。








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