一番がいい!!〜番外編〜
そんな話をすると
「翔平は、モテますね…」
苦笑いしてた。
「遊実もでしょ?
何人も告白されてたって聞いたし…」
その噂が流れるたび、
毎回ドキドキして、翌日から付き合いだしたんじゃないかって遊実の行動をチェックしてた。
…智哉に「警察呼ぶぞ…」と何度突っ込まれたことか…
絶対、言えない…
「好きじゃない人とは、付き合わないよ。
翔平は、違う?」
「えっ、いや…」
今はそーなんだけど、昔は違ったなんて通じるのか?!
迷いに迷って…
「ごめん…
でも、今は好きな人だけ!
…信じてくれる?」
遊実の返事をドキドキしながら待った。
「もちろん!
過去は過去。
今はあたしだけ見てくれてるでしょ?」
この子にはかなわないなぁ…
「そーだね。
遊実以外は、目に入らない」
ポッと顔を赤らめた。
サラッと言ったつもりだったけど、伝わってるか…
オレの話をしっかり聞いていてくれるのも嬉しいんだ…
「今までは、女を見る目がなかったんだね!」
照れ隠しにか、ふふっと笑う。
「見る目はあるよ!
だって、オレから好きになったのは遊実が初めてだから!」
優しい微笑みを向けると、さっと視線を外された。
「…そーなの?」
うつむいた顔が見たい。
ポンっと頭の上に手を置くと
「ホントだよ!
今までは、好きって言われて付き合ってただけ。
自分から好きになったのは、遊実かわ初めて。
オレの初恋は遊実ってことかなぁ!」
遊実の顔を覗き込むと
「恥ずかしいから、見ないで…」
両手で顔を抑えられてしまった。