一番がいい!!〜番外編〜
遊実が顔を上げると、顔つきが変わった…
「遅い!
電車に乗り遅れたらどーするの?」
おぉ?
どーした?
視線の先を見ると…
知里と智哉…
智哉も迎えに行ったんだ!
手なんてつないで… うらやましい!
「ご、ごめんね…」
押され気味に知里が答える。
遊実が走り寄ってきた知里の耳元に顔を寄せると何かを言って、ふふっと笑った。
ボンっと赤くなった知里が慌てて智哉の手を離そうとすると
「何してるの?」
知里をにらんでる。
人がいますよ?
王子様スマイルは?!
離すのが嫌なんだな…
くっついたと思ったら、さっそくコレですか…
なんか、負けてる感じがしたから…
「オレらもマネしよっ!」
遊実の手を握る。
途端に遊実の頬が真っ赤に染まる。
その顔を見た知里が、ふふっと笑った。