一番がいい!!〜番外編〜



「あの日…

翔平が、あの近くのショップに行くところだって言ってたから…

あの辺りで、男の子に人気のお店ってココかなぁって思ったんだけど、違ったかなぁ?」


あの後、あんなにブチ切れたのにオレのそんな言葉を覚えていてくれたのか…



でも、どーしても気になったことが…



「…一人で、行ったの?」



予想以上に暗い低い声が出た。




「違う!」



全力で否定してきた。



自分の声にビックリしたのか、息をひそめるように話し出した。



「地元の友達に付いてきてもらった。



その子の彼氏も一緒だった…



危ないことは何も…」



最後のほうの言葉は声になっていなかった。


シュンと頭を下げてしまった。


「よかった…

オレのために危ないことはしてほしくないから…


これさ…


あの日、買いに行こうと思ってた物なんだ。

驚いて言葉にならなかった…



本当に欲しかったから、嬉しいよ。

ありがとう。大切にするよ!


色を決めてなかったんだけど、なんでこの色にしたの?

たくさんあったでしょ?」


遊実の顔を覗き込むと、目がキラリと光って見えた。



怯えさせてしまった…



あの日のことを思い出すと冷静でいられない。



それほど、オレには衝撃な出来事だった。



「…うっ、うん…

明るい色や、柄も考えたんだけど…

制服に合うもので、翔平の顔の色が一番キレイに見えるのはこれかなぁって…」




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