一番がいい!!〜番外編〜
鮮やかに、また大きな花火が夜空に浮かぶ。
「オレのこと思って、選んでくれたんだ。
遊実は、センスいいよなぁ…
ごめん、怖がらせて…」
遊実の目尻に溜まった涙を親指でなぞる。
ゴソッと、ダウンのポケットから小さな箱を出した。
「これは、オレから…
女の子のものって、よくわかんなかったから気にいるかはわかんないけど…」
遊実のくれたものに対して、小さすぎる箱。
オレのプレゼントのために、カバンが大きくなったと思うと申し訳なかった。
小さな手の中に置く。
ジッと箱を眺めて、動かなくなった。
「開けないの?」
オレからのプレゼントなんて受け取れないのか…?
ヤベー、泣きそう…
「開けて… いいの?」
「えっ、うん…
よかったら、どうぞ…」
受け取ってくれるようだ。
ホッとして、変な言葉になってしまった…