一番がいい!!〜番外編〜
まだ、2人でいたかった…
いや、ずっと二人でいたいけど、時間に遅れるのを気にする遊実の気持ちに逆らえず、ゆっくり待ち合わせ場所に向かった。
もう少しというところで
「あれって、知里だよね?」
遊実の視線の先を見ると、誰かに抱きついている知里。
…静香センパイか?
周りを見ると、智哉と大也さんの姿もあった。
大也さんの機嫌が悪そうだ…
近づいて行こうとする遊実の手を引っ張り足を止める。
今、近付くのは絶対ダメだ。
あの顔のときに近付くと、ろくなことがない!!
「待ってるから、行かなきゃ…」
「今は、絶対ダメ…
どうしても行くって言うなら、ここでキスする!」
自分でもなんてこと言ってるんだと思ったけど、どんなことをしても近付きたくなかった。
オレの迫力に、ビックリしたのか納得いかない顔をしたが、従ってくれる。
視界に入らないように、端に寄った。
静香センパイの頬に知里が頬をくっける。
さらに機嫌が悪くなった大也さん。
かなりイラッとしてる…
大也さんのイラだった表情が面白いのか、智哉はニヤニヤしてる。
オレなら、大也さんのあんな顔見たら、ニヤニヤなんてできない。
さすが智哉だ…
次の瞬間、目を疑う光景が…