一番がいい!!〜番外編〜
相川さんのところへ行き、
目の前でパチンっと手を合わせ
「オレ、バスケの試合に出ることになっちゃった。
一緒に見れなくてごめんね…」
途端に、険しい顔になった…
「…柳澤くんも出るの?」
やっぱり智哉が気になるんだ…
「うん…
オレら元バスケ部だし、活躍するから見ててよ!」
精一杯の強がり…
智哉を見る端にでもオレが映っていたなら…
「わかった…
頑張ってね…」
何やら考えるように、難しい顔をしている。
試合開始前、久しぶりのバスケの練習をした。
コートに集まってさっきの場所を見たときには、相川さんの姿はなかった。
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試合は、負けた…
智哉が最後のシュートを外したのは、あの声のせいだとすぐわかった…
智哉は感のいい奴だ。
きっと、吉雪センパイが違う誰かを想っていることは気付いていただろう…
「あとは、頼む…」
試合後、それだけ言うと体育館を出て行った。
オレは、追いかけることは出来なかった…
今は、一人にしてやりたいと思ったから。