一番がいい!!〜番外編〜
「……
聞き捨てならない言葉だね…」
ニコリと微笑んでやる。
ちょっと八つ当たりも入ってるから、いつもより怖くなってるだろうなぁ…
高梨さんは、蛇に睨まれたカエルのように動けなくなってた。
オレの黒いオーラは見えてるみたい。
本物のバカじゃなくてよかった。
「新入生代表、智哉に何かあったら、オレがやるはずだった…
… 意味わかるよね?」
あえて威圧的な言葉を使う。
一歩後ずさり、サッと血の気が引いたのがわかった。
必死で、考えてる…
ふんっ!!
これで違う答えを言ってみろ…
二度と立ち上がれないくらい、精神的に追い込んでやる…
「えーっと…それは、
入試2位ってことでしょうか…?」
「はい、正解。
何か言うことは?」
わかればいいんだ…
黒いオーラを消して淡々と言ってやった。
「すみませんでした」
深々と頭を下げる。
「わかってくれたら、いいよ!」
優しい言葉をかける。
ククッ、と横を向き笑い声をこらえている智哉。
あっけにとられてる相川さんは、ハッと我に返り
「知里、それでいいよね?」
「はい…」
こうして花火大会に行くことが決まった。