一番がいい!!〜番外編〜
…三浦センパイと吉雪センパイが、そんな付き合い方していいのか?
智哉の見立てでは、両思いだけど…
違ったら、吉雪センパイ傷付くんじゃないのか?
諦めたからって、そんな危険な賭けしていいのかよ…?
「…オレの問題だから、翔平が関わることないんだ…
『いいとこ』って…
手を繋いで来るくらいなんだから、うまくいったのか?」
見てたのか?!
話が違うところに逸れて、言葉に詰まった…
うまくもなにも…
体調悪かったし、無理だろ…
オレの表情を見て、智哉が盛大なため息を吐いた。
「オレが協力してやってるのに、何やってんだよ!
どんだけヘタレヤローになっちまってるんだ!」
ドーーーン!!!
最後の大きな花火が上がる。
「相川さん、好きな人いるんだ…」
「えっ… 聞いたのか?」
「いや…
見てたらわかる…
ダメでもいつか、コクるから…
今は、バスケより頑張りたいんだ…」
満開の花火を見て、そう言うだけで精一杯だった。
相川さんが智哉のことを好きなことは言えなかった。
智哉のことだから、言ったら気にしそうだから…
オレは、オレの力で告白したい。
ダメとわかってても…