一番がいい!!〜番外編〜
「…えっ、マジっすか?!」
あまりの驚きに声を大声を出してしまった!
「声がデカイ!」
口を押さえられる。
くっ、苦しい…!!!
目線を三浦センパイに送ると智哉と相川さんを見てニヤリと笑っていた。
やっと、手をどけてくれて大きく息を吸いこんだ。
空気がうまい!!
冷静になれ、オレ!
「センパイ、そんな嘘オレには通用しないですよ?」
軽く流す。
すると、ケータイをサッと操作して出してきた画面が…
「これ、去年のクリスマスの写真!
これが一昨年!
その前も見たい?」
えっ?
なんで…?
合成したとは思えない、クリスマスの遊園地の写真だった…
「オレのオヤジ、この遊園地の会社に勤めてるんだ。
毎年、小さい時から家族で行ってたから。カップル限定だから、めっちゃ浮いてたけどなっ!」
ガハハッと笑う。
本当なのか…?
まだ、疑ってるオレを見てスッと真面目な顔になり
「信じるか信じないかは、オマエ次第。
あの子、ここへ連れてってやったら誰を好きでもオマエに落ちるんじゃねぇ?」
誰を好きでも…
「本当に貰えるんですか?」
「あぁ。
こんなことでウソはつかないよ。
バスケ部に入ってくれたらだけどなっ」
最後の言葉にかぶせるように
「入ります!」
これで断るヤツがいたら見てみたい!
一生で行けるチャンスは今しかないと言ってもいい!
このチケットがあれば、相川さんの心を動かせる気がした。