一番がいい!!〜番外編〜


とにかく、何もなくてよかった…






「うっ… ふぇっ… んっ…」





ん?




相川さんを覗き込むと、泣いていた…




よっぽど怖かったんだなぁ…




そっと肩を抱いて、高梨さんのいる方に歩き出した。





高梨さんの顔を見るとすぐ





「知里、ゴメンね…

あたしが変なことしちゃったから、怖い思いさせて…」



変なこと?



「どーゆーこと?」




怖がらせないように、優しく声をかけた。







グスグスと泣きながら



「…知里が、キレイなこと自覚がないから、たくさんナンパされたら気付くかと思って…

人が多い、危なくない場所、選んでたんだけど…」




「バカかっっっ?!」




人目を気にすることなく、本気で怒鳴っていた。




ビクッ!



抱いていた肩が跳ねる。






そんなことは気にも留めず、両手を肩に置きオレの方に向かせた。








< 58 / 135 >

この作品をシェア

pagetop