一番がいい!!〜番外編〜




「男を舐めるなっ!

連れて行かれてたら、何されてたかわからないんだぞ?!

そんな細い身体で、高梨さんが守れるのか?

てか、自分も守れないじゃないか!

男だって、女を守るのは覚悟がいるんだ!

簡単に考えるんじゃねーよっっ!」



チラチラと視線が向けられているのに気付いたが、おかまいなしに怒鳴り続ける。





相川さんは、ただ



「ごめんなさい…」



ボロボ涙をこぼしながら、何度も繰り返していたけど、オレの怒りは収まらない!




オレが今日、ここに来なかったら…




会えていなかったら…



考えれば考えるほど、胸が締め付けられるほどの恐怖を感じる。





「…翔平、その辺りにしとけ。

遊実も十分わかっただろうから…

なっ?」




智哉がオレの肩をたたいた。




まだ、言い足りなかったけどグッと言葉を飲み込んだ…







「どこか入らないか?

落ち着いたほうがいいだろ?」



智哉は、高梨さんの腕をつかみ立ち上がらせると、肩を抱いて歩き出した。





オレは、相川さんの手をギュッと握って歩き出した…




二度と、他の男に触らせてたまるか!!



< 59 / 135 >

この作品をシェア

pagetop