一番がいい!!〜番外編〜
「あのとき?」
球技大会の試合あとのことだとわかった。
けど、話を全部を聞いていないから…
「球技大会のあと、静香センパイにフラれて落ち込んでたオレを慰めてくれたんだ…
静香センパイが他に好きな人がいることは気付いていたけど、気付かない振りをしてた。
あの日、静香センパイの好きな人と試合して、あんな応援されて…
負けて、心が折れた…
全部がどーでもよくなってたとこを復活できたのは、アイツのおかげ…」
そっと、後ろを振り返り、優しい顔をした。
そーだったんだ…
オレは、そっとしておいてやることしかしてやれなかったのに…
でも、知里だからこそできたことなんだろう…
「じゃ、オレが今日誘ったのは、実は智哉も行きたかったんだ!」
「それは無い!
誰が、そんなストーカーみたいなこと」
かぶせ気味に、ジト目でオレを見てきた。
「でも、行かなかったら知里も危なかったよなぁ…」
「わかったよ!
何が望みだ?!」
「貸し【1】なっ!
くぅ〜!!
これ、言ってみたかったんだよなぁ!!」
智哉の好きな人を助けられた貸しはデカイぞ!!