一番がいい!!〜番外編〜
笑いがひと段落して
「今回のことは、お互い悪かったってことで。
忘れないか?
今まで通り遊実と話したいから」
昨日から、怒った顔やふてくされた顔しか遊実に見せていない気がした。
だから、とびきりの笑顔を向けた。
「あたしも…
できれば今まで通り、話せるようになったら嬉しい…
でも…」
「なら、いいじゃん!
でもはナシ!!」
顔を赤らめて、シュンとした遊実が何を言いたいかわかったから、その言葉を遮った。
「実は、オレも昨日は気になって寝られなくて…
朝も無視されたと思ったから、テストも散々で初の補習でさぁ…」
いずれバレることだから、早めに言っとくべきだろ…
頭をかきながら笑うと
驚いた顔した遊実が
「実は… あたしも…
寝られなかったし、翔平に無視されたと思ったら集中出来なくて…」
「マジで?!
一人だったらどーしようかと思ってた!
一緒に行こうぜ!」
「うん!」
久しぶりの遊実の笑顔が出た。
心底ホッとした。
遊実と話せない学校生活なんて、オレには考えられない。