一番がいい!!〜番外編〜
入学式の翌日から、普通に授業が始まった。
どうやら、うちの両親はオレを天才に産んでくれたようで、授業をちゃんと聞いていれば、高校のテストもなんとかなると確信した。
オレを産んでくれた両親には、感謝しています。
そのうち、親孝行するからなっ!
英語の授業。
先生によって、日にちや時計の秒針で見た数字で当てたりする。
英語のおばちゃん先生は
「平等に1番から!」
素晴らしい!
心の中で拍手喝采!!
おばちゃん先生!
オレはちゃんと授業受けるから!!
だって、1番は相川さんだから…
教科書をもって立ち上がると、前を向いて読み出した。
後ろのオレには、顔は見えない。
クソーー!!
拳を握りしめた。
この席じゃムリなのか…
そのとき…
「みんなに聞こえないから、後ろを向いてくれないかしら?」
ナイス!!
おばちゃん先生!
一生ついていきます!
ハァ…
小さなため息を吐くと、後ろを振り向き続きを読み出す。
昨日、聞いたのと同じ流暢な英語がオレの耳に届いた。
それは、あまりに心地良くオレの胸に響く。
顔を見ると、その口元は妖艶に映る。
顔にかかった髪を耳にかける仕草に、胸をつかまれたように苦しくなった。
オレは、相川さんが好き…
いや、昨日会った瞬間から好きだ!