一番がいい!!〜番外編〜


智哉の背中を見ながら、弁当を食ってたら



「翔平!」



ベシッと頭を叩かれた。



こんなことする人は…



「イタイっす、大也さん…」



「まず、オレに言うことがあるんじゃないのか?」


ニヤニヤしながら、仁王立ちでオレを見てる。





「遊実をダマしてくれて、ありがとうございました。

危うくすれ違いになるところでしたが、なんとか付き合うことができました。

これも全て大也さんのおかげです」



感情を全く込めず、棒読みで答えた。




「そうかそうか!

そんなにオレに感謝してるんだなっ!」



髪をガシガシっと撫でられて、慌てて直す!



この人にイヤミを言っても通じないな。




人の話を聞いてるかも怪しいもんな…



「ミッション、頑張れよ…」



小声でそれだけ言うと、準備に行ってしまう。




「早く、静香からアイツを離してくれよ…」



続きの言葉は、オレには聞こえなかった。



< 97 / 135 >

この作品をシェア

pagetop