君のそばにいたくて
事故の後遺症で話せなくなった
その事が頭から離れず
ずっと他の会話が
入ってこなかった。
( 何、話せないって。
いつ、事故ったの? )
そんなことばかり考えていた。
トントンと肩を叩かれて
ハッとなると、
成瀬くんに手招きをされた。
( 少し亜嵐さんと話してくる。 )
と付き添いの嘉納さんに
伝えては、
私をドアの外に連れて行く。
(*ここから成瀬くんは「「」」でまとめたいと思います。)
「 あ、あの。成瀬くん? 」
最初に口を開いたのは
私だった。
「「 俺が間違ってなければ高校同じだった亜嵐悠美だよね? 」」
「 覚えてたの?忘れてるかと思った。 」
「「 忘れるわけないじゃん、あんな仲よかった女亜嵐しかいなかったし。 」」
筆記でもこんなに話せる、
よかった私普通に話せてる。
そんなことを考えながら
昔懐かしい話を
待たせてることを忘れながら
二人で笑顔で話していた。