君のそばにいたくて

会議が終わり
外も暗くなって

いつも通りの道を歩いて
いつも通りゆったりゆったり
ぶらぶらする。

今日はひとつだけ違った。

「 成瀬くん ? 」

会社の出口にスマホをイジって
壁に寄りかかってる
成瀬くんがいた。

私の声に気づいたのか
キョロキョロ周りを見渡して
こちらを見て手を降ってきた。

( 昔とほんとなんも変わんない 。 )

そんなことを思いながら彼の元へ歩く。

「 どうしたの?誰か待ってるの? 」

「「 亜嵐を待ってた 。
  よかった帰ってなくて 。 」」

「 メールしてくれたら良かったのに 。 」

「「 メアド紙に書いて渡したから
  俺から送れない。 」」 

( しまった 。 )

「「 ま、いいやご飯食べに行こ?
  お腹空いた。 」」

「 え?あ、うん。いいよ。 」

こうして、私達は
大人になって二人で初めて
ご飯に行くことになった。
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