好きだと言ってほしいから
「別にいいじゃない。もう二年も付き合ってるんだし、ばらしたって何も問題ないじゃない」
「それは……」
「おい、松崎。もったいぶらないで早く教えろよ。麻衣の彼氏って誰だよ」
「逢坂先輩よ」
ああ、言っちゃった。私はテーブルの上に両肘をつくと両手で顔を覆った。
だって、逢坂さんは私たちより二つ年上だけれど大学では有名だった。私も含めてほとんどの女の子は彼に憧れていたし、彼の周りはいつも人が集まっていた。逢坂さんもそんなに社交的な方ではないけれど、それでも私と違って彼は人気者だった。
案の定、平岡くんが驚いて大きな声を出した。
「マジかよ! 麻衣、ホントにあの逢坂さんと付き合ってんの?」
平岡くんの大声のせいで他四人のメンバー全員の視線を一斉に浴びてしまった。
「何? どうしたの?」
「田辺が逢坂先輩と付き合ってんだって」
「え~、ウソ! いつから?」
「そういえば麻衣ちゃん、逢坂先輩と同じ会社だったよね」
みんなが口々に私と逢坂さんのことを話題にし始める。自分の恋愛話に慣れていない私は頬が熱を帯びていくのを止められなかった。きっと真っ赤だ。
「はいはい、もうその辺にしてあげてー。この子、こういう話苦手だから」
「それは……」
「おい、松崎。もったいぶらないで早く教えろよ。麻衣の彼氏って誰だよ」
「逢坂先輩よ」
ああ、言っちゃった。私はテーブルの上に両肘をつくと両手で顔を覆った。
だって、逢坂さんは私たちより二つ年上だけれど大学では有名だった。私も含めてほとんどの女の子は彼に憧れていたし、彼の周りはいつも人が集まっていた。逢坂さんもそんなに社交的な方ではないけれど、それでも私と違って彼は人気者だった。
案の定、平岡くんが驚いて大きな声を出した。
「マジかよ! 麻衣、ホントにあの逢坂さんと付き合ってんの?」
平岡くんの大声のせいで他四人のメンバー全員の視線を一斉に浴びてしまった。
「何? どうしたの?」
「田辺が逢坂先輩と付き合ってんだって」
「え~、ウソ! いつから?」
「そういえば麻衣ちゃん、逢坂先輩と同じ会社だったよね」
みんなが口々に私と逢坂さんのことを話題にし始める。自分の恋愛話に慣れていない私は頬が熱を帯びていくのを止められなかった。きっと真っ赤だ。
「はいはい、もうその辺にしてあげてー。この子、こういう話苦手だから」