【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
するとそんな私の目の前に黒い影が…。
「よっ、勉強中?」
「え?」
見上げるとそこには、いつもどおりゆるーく笑う黒瀧くんが立っていた。
ほら、テスト前ってうちの学校はみんな休み時間勉強モードでピリピリしてるのに、一人全くそれに当てはまってないみたいな。
余裕を漂わせてる感じがまたイラっとする。
私は必死なのに…!
「…うん、そうよ。だってまた誰かさんに抜かれて2位だったら悔しいから」
「はは、そんなこと根に持ってんの?
たまたまだろ」
「たまたまなわけないでしょー!
とかいって、そうやって油断させて、実はまた一位取る気満々だったりするんじゃないの?」
…そうよ。
そうに決まってる。
実は帰ったらすごい家庭教師つけて、猛勉強とかしてるのよきっと。
じゃなきゃうちみたいな超名門校であんな毎回トップにいられるわけない。
「フッ、モモはホント負けず嫌いだよな〜」