【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
***
「うそーっ!?
やだぁ、なんか順調じゃ〜ん!♡」
翌日、詩織に報告したら大騒ぎ。
雑誌片手にニヤニヤしはじめる。
「べ、別に、順調じゃないわよ。偵察よ偵察っ!
あの男がどんな家に住んでるのか見てみたいし、どうやって勉強してるのか知りたいだけ。
決して仲がいいわけじゃ…」
「えーっ、そう?でもなんだかんだいつも一緒にいるしさぁ。もう彼氏みたいなものでしょ。
その彼氏の部屋に行くってことは、やっぱりそういう可能性がなきにしもあらずで…。
ドキドキじゃない?」
「…はっ?可能性??」
なんの可能性よ、って聞こうと思ったら、詩織は持っていた雑誌をバン!と机の上に広げた。
「ほらー、これ見てみなよ。
彼が彼女を部屋に呼ぶのは二人の距離を縮めたいから♡だって書いてあるよ!
まさにタイムリー!」
「えぇ〜っ?」