【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。

そう言われた瞬間、頭が真っ白になった。


だって…そんな。



「む、むむむ無理…!!

そんなことあるわけないって!!」



とか言いながら黒瀧くんは最初いきなりほっぺにチューしてきたような人だ。

欧米人かってね!


やだやだ、なんで私はこんなに動揺してるんだろう…。



「わかんないよ〜?

意外に肉食だったりして」


「なっ…!」



いやもちろん、黒瀧くんだって男だけど。


それは分かってたはずなのに、今まで意識してなかったものだから、いざそう言われてしまうと変なこと考えちゃう。



……ダメダメダメ!!



まだ正式に彼氏だって認めたわけじゃないんだから!


今度こそ流されたりしないわ。



だけどニヤニヤ楽しそうにする詩織の横でバカみたいに顔を真っ赤にしながら、

変な妄想ばかりしてしまう私は本当にどうかしていた。


< 107 / 289 >

この作品をシェア

pagetop