【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。

.


*

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「え…ここ?」


「うん」



思わず門の前で問いかける。


目の前にデカデカと建っているそれは、想像以上に立派な豪邸だった。



「ず、ずいぶん…大きな家ね…。

アナタいったい何者?」



なんて口にしたくなるくらい。


うちだってけっこう大きいけど、なんかもっとすごいんだもん。


家の大きさ比べても仕方ないけど、ちょっと悔しい。



「はは、何者って。そんなすごいもんじゃねぇよ」


「またまた謙遜しちゃって。

自分でもほんとは自分のことすごいって思ってるくせに」


「……。

でも俺が建てたわけじゃないから。

すごいのは親父で、俺は全然すごくない」


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