【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
あぁ、ほんとに私ったら意地悪いわ。
こんな言い方しかできないなんて。
「あのくらいで凹んじゃったりするんだもん」
「……っ」
黒瀧くんはバツが悪そうな顔をしてる。
「ほんとにもう、仕方ないわね…」
だから私は彼にそっと歩み寄ると、彼のブレザーから出たカーディガンの裾をギュッと掴んだ。
ちょっと恥ずかしい。
ドキドキする…。
でも、言うしかない。
「あ、あのね。べつに……
嫌だった、わけじゃないから…」