【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。

.


*

.


「お疲れー」


「お疲れ様でしたー」



練習を終えるともう外は暗くなっていた。


みんな一斉に下駄箱へと向かう。


私はなんとなく翼くんと一緒に帰りたくなくて、詩織を連れてさっさと下駄箱まできてしまった。


だってまた白百合さんにつかまってたし。


無様な演技見られちゃったし。



「いやー、それにしても今日楽しかったわ。

桃果の演技最高」


「ちょっと、バカにしないでくれない?」



詩織はさっきからずっと面白がっていて、完全に私のことをネタにしていた。



「でもさすがの桃果も白百合さんには嫉妬するんだね」


「…なっ!」


「演技に怒りがこもってたもんね。リアルだったわー。

だって白百合さん翼くんにデレデレだもんね」


「…っ、やっぱり!?そう思うでしょ!?

…はっ!」



思わず口をふさぐ。


そしたら詩織に言ったわね、とばかりにニヤっとした目で見つめられた。


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