【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。

一気に感情が爆発しそうになる。


さっきのこと、思い出して…。


今翼くんに触れられるのは、やっぱり許せない。

だって…



「白百合さんとキスしたくせにっ…!!」


「…え?」



言ってしまった…。


もう隠せない。

涙も。

悔しさも怒りも嫉妬も全部。



「翼くんなんて、もうっ…、」



だけどそう言って彼を押しのけようとした時、私は彼に手首を強く掴まれ、その力にかなわなかった。



「…っ!」


「いや、モモ、聞け。

違うから」


「なにが違うの!?」


「してないよ。あれは…」


「えっ?」



してない…?


今してないって言った…?


< 253 / 289 >

この作品をシェア

pagetop