【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。

「うそ!だってさっき…!野田くんがクシャミして、思いきりぶつかって…!

みんな見てたじゃない!あれのどこが…」


「みんなにはそう見えたかもしんないけど、してないから。マジで」


「う、うそよ…」


「本当だよ」



翼くんは真剣な表情で、私をじっと見つめる。


その目は確かに、嘘をついているようには見えなかった。


だけど…



「…っ、でも、そんなの何とでも言えるじゃない!

本当はしてたって、あれじゃわからないわよ!」



そんなの信じられる?


あれを見て…。



そしたら翼くんは困ったように眉をひそめ、少し黙り込んだ。


そして、



「……もしかして、だから泣いてんの?」



ーードキッ。


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