【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。

だけど私が全力で否定しても、まったくひるむ様子はなくて…。


むしろ笑ってる。



「はは、まぁそうやってツンツンしてるとこも可愛いけど」


「…なっ!」


「とりあえず昼飯行こうぜ」


「え、ちょっ…」


「悪いけど、モモのこと借りてくね」


「はあぁっ!?」



黒瀧翼はそう言うと、いきなり私の手を取る。


そんな様子を見て大騒ぎするギャラリー。



「「キャーッ!!翼くんが!」」



詩織もニコニコしながら手を振ってるし。



「やだっ!離してよ〜!!」



そして抵抗もむなしく、私はズルズルと引きずられるがままどこかへ連れ去られて行った。

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