【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
だから一応聞いてみた。
「なに?」
「アンタ…なんでそんなに乗り気なの?
私との婚約話に」
私がたずねると黒瀧翼は頬杖をつきながらこちらをじっと見る。
そしてクスッと笑った。
「なんでって、そんなの決まってるじゃん。
モモのこと気に入ったから」
「き、気に入ったって、ほとんど話したことないじゃない!
ろくに知りもしない相手とよく付き合おうと思えるわね。
あぁなに、もしかしてアナタ私の顔が好きなの?」
「顔も好きだよ」
「…ぶっ!」
「っていうか前から可愛いと思ってたし。
だから親父に言われてすぐOKした。
なんか直感ってあるじゃん」
ちょ…直感……、