【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
それを聞いてムッとした。
…内緒にしたかった?なんで?
なんで私に隠れてそんなとこでバイトするの?
しかもバイトとか…する必要ある?
あなた超お坊っちゃまよね??
「なんで……なんで嘘ついてたの!?
お父さんの仕事の手伝いとか言ってたくせに!
だから毎日さっさと帰ってたんだ!」
「いや…うん。それには訳が…」
「翼くんお金持ちなんだから、バイトなんてする必要ないでしょ!!」
だんだんと腹が立ってくる。
ひどい。
私がどれだけ不安だったと思ってるの?
せっかく両思いになれたのに、いきなり隠し事なんて、そんなのじゃこれからやっていけない!
翼くんのバカ…!
だけど勢いあまってそう口にしそうになったところで…
「違うんだって。これ…」
翼くんは手に持っていた何かを私に差し出した。