【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
でもそんなこと考えてるうちに出番はやってきた。
「はい次、3組Bチーム対4組Bチーム!」
嫌々ながらコートに足を踏み入れる。
ーーピーッ!!
笛の音とともに始まる試合。
私はただでさえ硬い体がさらにガチガチになった。
どうか自分の元にボールが飛んできませんようにって。
せめて逃げまくればどうにかなるドッジボールにしてほしい。
「桃果ちゃんっ!」
「…っわ!」
そしてやっぱり見事に飛んでくるボールを受けられなかった私はみんなに苦笑いされた。
「桃果ちゃん、手はこう。
目をつぶっちゃダメだよ」