【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
最悪…、なんで…。
運動してるところとか一番見られたくないのに。
またバカにされる!
黒瀧翼は目が合うとにっこり微笑んできた。
私は思いきり目をそらす。
ますますバレーが苦痛に思えてきた。
あぁもう…
だけどその時…
「桃果ちゃんっ、ボール!!」
「えっ…」
よそ見をしたすきにまた飛んできたボール。
しかもなんかすごく回転が早い。
ウソでしょ。
ーーバシーンッ!!
「「きゃあぁぁぁ〜〜っ!!」」
そんなもの避けられるはずはずのない私は、あろうことか、顔面でそのボールを思いきり受けてしまった。
そのまま体育館の床に倒れこむ。
「きゃあぁぁっ!有栖川さん!!」
「桃果ちゃん、大丈夫…!?」