【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
黒瀧翼はそうつぶやくと、優しく笑った。
不覚にもその表情にまたドキッとする。
なによ、私ったら…。
ムカついてたんじゃなかったの?
こんなちょっと優しくされたくらいで。
いけないいけない…
「…ついうっかり…よそ見しちゃっただけよ。
あのくらい平気。
それよりねぇ、顔に痕ついてない?
傷とか残ったら…」
そう言いながらむくっと起き上がる。
今度は自分の顔が心配になってきた。
すると黒瀧翼は私の顔をじっと見つめて…
「…うーん……、
まだちょっと赤い。このへんが」
そう言ってまた額に触れた。
「…痛っ、」
「あ、わりぃ」
「…っやだ、そんな赤くなってる?
どうしよう!痕とか残ったら…!!」