【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。

***

「うふふ、朝からラブラブ登校いいわね〜♡」



学校に着くとさっそくみんなに見られてまた騒がれた。


詩織もニヤニヤしながら冷やかしてくる。



「べつに、全然ラブラブじゃないってば…!

黒瀧くんが勝手に迎えに来るから!」


「あっ、黒瀧くんになってる」


「はっ…」


「なんだかんだうまくやってるんじゃん」


「うぅ…」



そう。

あの保健室でとりあえず友達からならってOKしたけど、私の中ではまだ彼氏でもなんでもないのに、彼の私に対する扱いは完全に彼女で…。


朝からお迎えしてくれるし、お昼は毎日一緒に食べようって言われるし…


いきなりの積極的なアプローチに戸惑いを隠せないのだった。


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